模試の役割

高校3年生が対象となる大学受験模試。志望校毎に合格率が出され、特に志望校を絞りきれない、実際の学力よりも1ランク、2ランク上を志望している学生にとっては、大きな目安となる大事な試験です。大学受験の予備校や塾の講師の方々にとっても、模試は受講生の進路指導の際に欠かすことのできない資料でした。しかし全入時代の影響で、大学受験模試の価値が揺らぎはじめています。なぜなら模試で判定された結果は、学生の偏差値と学校のランキングに沿って出せれたものでした。多くの方々が予想しているように、学校のランキングが崩れ、偏差値が機能しなくなった場合、大学受験模試の役割は志望校を決めるための判断材料ではなく、志望校に合格するための予行練習になってしまいます。難関大学受験生のための模擬試験など、過去の問題の傾向に基づいた良問が並んだ模擬試験も多々あると思います。しかし、それは一部の学生だけにしか、必要とされないものになりつつあります。予行練習としての役割については、意外に慣れていないマークシート方式のセンター試験の模試など、対象がやや片寄ってしまいますが、十分に残っていくのではないでしょうか。大学受験の予備校や塾では、模試をイベント化し、そこで生徒募集を行っていることもあるようですが、模試の役割が、志望校を決めるための判断材料ではなく、予行練習に移行していくのに合わせて、模試の戦略も見直す時期が来そうです。

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